歯科クリニックでホワイトニングを受ければ、黄ばんでしまった歯を白く美しくすることができます。
しかし、こちらの効果は永遠に続くわけではなく、後戻りといって、少しずつ歯が以前の色に戻ってきます。
ここからは、ホワイトニングの後戻りが起こる原因や主な対処法などについて解説したいと思います。
ホワイトニングの後戻りが起こる主な原因4選
ホワイトニング後、後戻りが起こる原因は主に以下の通りです。
・飲食物
・喫煙
・歯に水分が戻る
・目が慣れる
飲食物
ホワイトニングをした後は、これまでよりも歯が着色しやすい状態になっています。
そのため、施術を行った直後に着色しやすい飲食物を摂取すると、後戻りが起こりやすくなります。
また、日頃の生活の中で、カレーライスやコーヒーに加え、チョコレート、お茶、ワインなど着色しやすいものを頻繁に口にしている方は、特に後戻りがしやすいため、注意が必要です。
喫煙
ホワイトニングを行った直後は、後戻りを防ぐために喫煙も控えることをおすすめします。
タバコに含まれるヤニは、それ自体が着色の原因になってしまうだけでなく、粘着性が高いため、他の飲食物の色素も引き寄せやすくなります。
歯に水分が戻る
ホワイトニングを行った直後は、歯の表面の水分が失われているため、乾燥によって白っぽく見えます。
しかし、施術後24時間以内には歯に水分が戻り、ペリクルという歯の保護膜が再生され、1~2段階ほど白さが戻ったように見えます。
こちらは、ホワイトニング剤の濃度が高い方に起こりやすくなります。
ホワイトニングから2~3日経過し、少し落ち着いた色が、ホワイトニング後の本来の白さです。
目が慣れる
ホワイトニングを行ってからある程度時間が経つと、歯の白さに目が慣れてくることで、本当はそれほど着色していなくても、後戻りが起こっているように見えることがあります。
ホワイトニング後の後戻りが起こるタイミング
ホワイトニング後の後戻りが起こるタイミングについては、どのような種類のホワイトニングを行ったかによって変わってきます。
着色しやすい飲食物を避けていること、喫煙をしていないことを前提で解説すると、まずオフィスホワイトニングの場合、施術から数ヶ月程度で後戻りが発生するケースが多いです。
オフィスホワイトニングは、歯科クリニックの医師や歯科衛生士が行うため、使用するホワイトニング剤の濃度も高く、時間をかけずに歯を白くすることができます。
しかし、白さはそれほど長持ちしません。
一方、自宅で行うホームホワイトニングの場合、オフィスホワイトニングと比べて後戻りが起こるタイミングは遅くなります。
具体的には、1年程度自然な白い歯を維持できます。
ただし、ホームホワイトニングは、一度に歯を白くするのではなく、効果が穏やかな薬剤を使用し、時間をかけて自然な白さへと導きます。
そのため、効果は持続しやすいものの、即効性を求めている方にはあまり向いていません。
ホワイトニングの後戻りを予防するには?
ホワイトニングの後戻りは、残念ながら完全に防ぐことはできません。
しかし、着色による後戻りなどに関しては、いくつかポイントを押さえることで遅らせやすくなります。
まず、完全に色が戻ってしまうのを防ぐには、定期的にホワイトニングを行うことが大切です。
こちらは、タッチアップと呼ばれるもので、ホワイトニングの効果が薄れ始めたころに、再びホワイトニングを行うというものです。
実施することで、歯の白さを一定のレベルに保てますし、最初のホワイトニングよりも短期間で済むため、手軽に白い歯をキープできます。
自宅で行う後戻りの予防法について
ホワイトニングの後戻りを防止するには、歯科クリニックに通い、タッチアップを受けることも大切ですが、自宅で行うセルフケアも欠かせません。
例えば、食事をした後、すぐに口をゆすぐことにより、酸性になった口の中を中和し、着色の原因物質も洗い流すことができるため、後戻りのタイミングを遅らせることが可能です。
また、食後の歯磨きについては、30分以上経過してから行うことをおすすめします。
食後すぐに歯を磨くと、脱灰して脆くなったエナメル質を傷付けてしまいます。
こちらは、歯の表面が凸凹になり、色素が入り込みやすくなることにつながるため、歯磨きは時間を空けて行うようにしましょう。
ちなみに、歯磨き粉にも、ホワイトニングの効果を持続させるような、着色汚れに強い製品があります。
ただし、市販のホワイトニング歯磨き粉には、粗い研磨剤が入っていることも多いため、可能であれば歯科クリニックが勧めるものを使用してください。
まとめ
ここまで、ホワイトニングの後戻りが起こる原因や対処法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
ホワイトニングの効果がすぐに薄れることは、患者さんにとってショックですし、コストを無駄にすることにもつながります。
そのため、なるべく着色しやすい習慣は改善し、プロフェッショナルケア、セルフケアによって、白い歯を維持できるように努めましょう。