ホワイトニングというと、一般的には歯科クリニックで行うオフィスホワイトニングやホームホワイトニングを指すケースが多いです。
また、ホワイトニング剤はネットショッピングなどでも購入できますが、これらの使用はおすすめできません。
今回は、市販のホワイトニング剤を使用するデメリットを中心に解説します。
市販のホワイトニング剤とは?
市販のホワイトニング剤には、歯磨き粉タイプだけでなくマニキュアのように歯に塗るタイプもあり、これらはいつでも購入できます。
そのため、目当ての商品が見つかれば、いつでも好きなタイミングでホワイトニングを始められます。
また歯科クリニックで行うホワイトニングは、自由診療のため高額な費用がかかります。
さらにオフィスホワイトニングの場合、何度も通院しなければいけません。
一方市販のホワイトニング剤を使用する方法であれば、数千円程度で商品を購入できる上に、当然通院する必要もなくなります。
市販のホワイトニング剤を使用するデメリット5選
市販のホワイトニング剤はいつでも気軽に使用できますが、デメリットが多いため、使用は推奨できません。
具体的には、以下のようなデメリットがあります。
・効果が薄い
・歯や歯茎を傷付ける可能性がある
・仕上がりにムラができやすい
・事前に口内の状況を検査できない
・経過を診てもらえない
各デメリットについて詳しく説明します。
効果が薄い
市販のホワイトニング剤における最大のデメリットは、なんといっても効果が薄いという点です。
なぜなら、市販の商品には過酸化水素が含まれていないからです。
過酸化水素が含まれたホワイトニング剤を使用できるのは、歯科クリニックで行うホワイトニングだけです。
そのため歯の表面をキレイにし、一時的に白くすることはできても、歯そのものを白くすることはできません。
歯や歯茎を傷付ける可能性がある
市販のホワイトニング剤を使用することにより、歯や歯茎が傷ついてしまうおそれがあります。
こちらは、歯の表面を削る研磨剤が含まれているケースが多いのが理由です。
また前述の通り、市販のホワイトニング剤はそれほど高い効果が期待できません。
そのため、使用する方は少しでも効果をアップさせようと、多くの薬剤を塗布したり、ホワイトニング歯磨き粉で強くブラッシングしたりしがちです。
このような行動も、歯や歯茎を傷付ける原因になります。
ちなみに市販のホワイトニング剤には、日本製のものだけでなく海外製のものもあります。
海外製の商品の方が、口内環境が悪化するリスクは高まります。
なぜなら海外製の商品はパッケージに日本語が記載されておらず、正確な配合成分が把握できない可能性があるからです。
仕上がりにムラができやすい
仕上がりにムラができやすいというのも、市販のホワイトニング剤を使用するデメリットの一つです。
市販のホワイトニング剤を使用し、仮に歯が白くなったとしても、施術を行うのは専門知識を持たない患者さんです。
そのため、歯科クリニックの管理下で行うホワイトニングと比べて、色ムラができやすくなります。
また神経を失った歯や詰め物・被せ物などについては、ホワイトニングで白くすることができません。
歯科クリニックのホワイトニングは、このようなことも考慮して実施されますが、市販のホワイトニングでは考慮するのが難しいです。
そのため、一部のみが真っ白になったり、逆に変化しなかったりするおそれがあります。
事前に口内の状況を検査できない
市販のホワイトニングで歯を白くする場合、事前に口内の状況を検査することができません。
そのため、ほとんど効果が出なかったり、痛みが発生したりするリスクが高まります。
例えば、歯科クリニックのホワイトニングであれば、前もって虫歯や歯周病などの問題がないか検査できます。
もちろん、虫歯や歯周病が見つかった場合は、安全を考慮して先にこれらの治療を行います。
市販のホワイトニングの場合、何の検査も受けずに始めるため、虫歯や歯周病の状態でホワイトニングを行ってしまうことも考えられます。
経過を診てもらえない
市販のホワイトニングを使用する場合、経過を歯科医師に診てもらうことができません。
そのため順調に白くなっているのか、トラブルが発生していないかなどの判断は、すべて患者さん自身が行うことになります。
一方歯科クリニックでのホワイトニングであれば、問題があればすぐに修正してもらえます。
また前述したように、虫歯や歯周病などによる口内トラブルについても、未然に防止できる可能性が高いです。
まとめ
市販のホワイトニング剤は安価で購入でき、一時的に歯の見た目を白くすることができます。
しかし、ホワイトニングを行う場合は、基本的に歯科クリニックの管理下で施術を受けるべきです。
歯科クリニックでは、ホワイトニング効果の高い薬剤を使用できますし、何より安全性が確保されています。
多少費用や手間はかかりますが、それで理想に近い歯を手に入れられると考えると安いものです。