虫歯を予防するための方法として、多くの方がイメージするのはブラッシングでしょう。
また糖分を摂り過ぎないことも、多くの方が知っている虫歯予防法の一つです。
もちろんこれらの対策も必要ですが、他にも日常生活で行うべきことはあります。
今回は、簡単にできる虫歯対策をいくつか紹介します。
虫歯のリスクを減らすための対策7選
以下のことを習慣づけるだけでも、虫歯のリスクは大幅に減少します。
・歯ブラシにこだわる
・唾液の分泌量を増やす
・こまめに水分を摂る
・食後30分あけてブラッシングをする
・歯ブラシ以外も活用する
・十分睡眠を取る
・ブラッシング後に重曹を使用してうがいする
各項目について詳しく説明します。
歯ブラシにこだわる
丁寧にブラッシングをすることは虫歯予防につながりますが、より効果を高めたいのであれば、歯ブラシ選びにもこだわるべきです。
プラークが溜まって虫歯になりやすいのは、歯と歯の間や歯と歯茎の間です。
この間に溜まったプラークをしっかりかき出せなければ、丁寧にブラッシングをしても意味がありません。
そのため、歯ブラシは毛先が細く、なおかつ硬さは普通かやわらかめのものを選びましょう。
もちろん、月に1回程度歯ブラシを交換することも大切です。
唾液の分泌量を増やす
唾液の分泌量を増やすことを意識すれば、虫歯予防につながります。
なぜなら、唾液はプラークや食べカスを洗い流したり、虫歯菌の活動を抑制したりするからです。
また唾液の量を増やす習慣としては、シュガーレスガムを噛むことや、生の野菜・果物を食べることなどが挙げられます。
ちなみに梅干しやレモンなどは唾液の分泌を促しますが、酸性が強いため虫歯のリスクを高める危険性があります。
こまめに水分を摂る
食事中や食事と食事の間などには、こまめに水分を摂取することで虫歯のリスクを下げられます。
口内の水分が少なくなると、細菌が繁殖しやすい環境になり、虫歯だけでなく口臭も出やすくなります。
また水分の摂取は、歯の色素沈着も防止できます。
例えばカレーなどの色が濃いものが口内に留まっていると、歯が黄ばみやすくなりますが、適度に水を飲めば着色成分を洗い流してくれます。
食後30分あけてブラッシングをする
以前は“食べたらすぐブラッシングをする”というのが一般的な虫歯対策でしたが、近年は食後30分あけてから磨くのが一般的になっています。
こちらには、唾液の働きが関係しています。
唾液には、食後酸性になった口内をアルカリ性に戻す働きがあります。
また酸性の状態から口内がアルカリ性に戻るのは、食事を摂ってから30分程度と言われています。
そのため食後すぐにブラッシングをした場合、口内はまだ酸性のため、歯が傷んでしまうことがあります。
歯が痛むと、歯の表面のキズにプラークが入りやすくなり、虫歯になりやすくなります。
歯ブラシ以外も活用する
虫歯のリスクを減らすには、ブラッシングの際歯ブラシ以外を活用することも大切です。
具体的には、電動歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシやマウスウォッシュの活用です。
電動歯ブラシを使用すれば、短時間でも効果的にプラークを除去できます。
またデンタルフロスや歯間ブラシは、歯ブラシだけでは届かない隙間の汚れを取り除くのに便利です。
さらにマウスウォッシュは、手軽に口内の細菌を減らすことができる液状の商品です。
朝晩のブラッシング後や、食後に使用すると効果的です。
ただし電動歯ブラシについては、それほど汚れが取れていないにもかかわらず磨けた気になってしまいやすいため、あくまで歯ブラシのサポートグッズとして使用しましょう。
十分睡眠を取る
十分な睡眠を取ることも、虫歯予防につながる対策の一つです。
不規則な生活や睡眠不足が続くと、免疫力が低下して口内の細菌への抵抗力が弱まり、虫歯菌の増殖につながるおそれがあります。
また睡眠不足になると唾液の量が減少し、抗菌作用や再石灰化作用、自浄作用などが機能せず、口内の衛生環境が悪くなります。
そのため、1日6~8時間は睡眠時間を確保することが大切です。
ブラッシング後に重曹を使用してうがいする
ブラッシングが終わった後、重曹を溶かした水でうがいをすることも、効果的な虫歯対策です。
重曹は弱アルカリ性であり、歯を溶かす酸を中和する働きがあるとされています。
またプラークを除去する効果も認められています。
ただし、重曹は研磨作用によって歯の表面のツヤを失わせることがあるため、あまり頻繁には行わないようにしましょう。
また重曹の濃度についても、なるべく薄くする必要があります。
具体的には水に対し1%程度の濃度で、回数を抑えながら行いましょう。
まとめ
ブラッシングが不十分だったり、甘いものばかり食べていたりすると、虫歯のリスクが高くなるのは確かです。
しかしブラッシングを十分に行い、甘いものを控えたとしても、虫歯にならないとは限りません。
日常生活においてさまざまな角度から対策を取ることにより、初めて虫歯のリスクを限りなくゼロに近づけることができます。