たとえ子どもであっても、大人と同じようにブラッシングをしなければいけません。
むしろ乳歯の方が虫歯のリスクは高いため、より丁寧なブラッシングが必要です。
また子どもの技術だけでは磨き残しが出やすいため、親御さんが仕上げ磨きをしなければいけません。
今回は、仕上げ磨きに関するよくある疑問にお答えします。
仕上げ磨きの目的は?
冒頭でも触れたように、仕上げ磨きの主な目的は、子どもの技術では起こりやすい磨き残しを防ぐことです。
しかし、目的はそれだけではありません。
ブラッシングを習慣化させることや、ブラッシングに対する苦手意識をなくすことも重要な目的です。
初めて口に歯ブラシを入れたとき、嫌がらない子どもなどほとんどいません。
そのため、親御さんが毎日仕上げ磨きを行うことで、徐々にブラッシングに慣れさせる必要があります。
また仕上げ磨きを行うということは、歯並びなどの歯の異常を確認することにもつながります。
仕上げ磨きは何歳まで実施すべき?
子どもの仕上げ磨きは、何歳まで行わなければいけないとハッキリ決まっていません。
しかし、最低でも10~12歳頃までは継続することがおすすめです。
なぜなら、10~12歳頃は乳歯と永久歯が混合するからです。
乳歯と永久歯とでは大きさや形状も異なることが多く、混合歯列期は通常よりも歯並びがガタガタになっているケースがよく見られます。
そのため、仕上げ磨きをしなければ虫歯のリスクが高まります。
特に奥歯は歯ブラシが届きにくく、虫歯を発症しやすいため、親御さんが丁寧に磨いてあげなければいけません。
仕上げ磨きを行うタイミングは?
仕上げ磨きは、基本的には就寝前に行います。
毎食後、子どもが歯を磨いた後に実施できればベストですが、忙しい親御さんはそこまで手が回らない可能性があります。
また日中は保育園に通っているケースなども多いため、もっとも虫歯のリスクが高まりやすい夜に行えば問題ありません。
睡眠中は唾液の分泌量が減少し、虫歯菌への抵抗力が極端に弱くなります。
そのため、就寝前のタイミングで仕上げ磨きを行えば、効率良く虫歯を予防できます。
子どもが仕上げ磨きを嫌がる場合はどうすれば良い?
子どもが仕上げ磨きを嫌がって泣いてしまったり、なかなか口を開けてくれなかったりする場合は、磨く強さに問題がある可能性があります。
ゴシゴシ磨いたり、歯ブラシを当てる力が強かったりすると痛みが出やすいため、優しく細かく磨くように心掛けましょう。
また子どもが仕上げ磨きに興味を持ってくれるように、好きなキャラクターの歯ブラシや好きな味の歯磨き粉を使用するのもおすすめです。
子どもは大人がよく使用するミント味よりも、フルーツ味など甘い味を好む傾向にあります。
仕上げ磨きの際に使用する歯ブラシやその持ち方は?
子どもの仕上げ磨きに使用する歯ブラシは、なるべくヘッド部分が小さいものを選ぶべきです。
ヘッドが小さければ、奥歯など磨きにくいところまでしっかり磨けますし、子どもの小さな口内でも操作がしやすくなります。
また歯ブラシの持ち方については、ペンを持つようなペングリップという方法がおすすめです。
このように握った上で、その反対の手の人差し指で頬を内側から広げるようにすると、歯がしっかり見えて磨きやすくなります。
ちなみ仕上げ磨き用の歯ブラシについては、なるべく子どもには触らせないようにしましょう。
子どもが触ると、歯ブラシの毛先があっという間に開いてしまうからです。
仕上げ磨きを行う時の姿勢は?
仕上げ磨きを行う際は、歯ブラシの持ち方だけでなく姿勢も意識しなければいけません。
基本的には、子どもがリラックスできるような体勢で磨くようにしましょう。
子どもを膝の上に寝かせるかイスに座らせた状態で、親御さんが後ろから口の中を確認しやすい体勢にすればベストです。
特に小さな子どもの場合、安定した姿勢をキープすることにより、安心して仕上げ磨きに協力してくれる可能性が高いです。
仕上げ磨きには歯ブラシ以外に何を使用すべき?
子どもの仕上げ磨きでは、歯ブラシと歯磨き粉だけでなく、さまざまなサポートアイテムも使用するべきです。
例えば電動歯ブラシは常に均一の力でブラッシングできるため、親御さんの負担を減らしつつ効果的なブラッシングが可能になります。
また歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけでは落とせないため、子ども用の歯間ブラシやデンタルフロスを併用することも大切です。
その他歯磨きアプリやゲームなどを活用し、子どもは自発的にブラッシングをする習慣を身につけるのも一つの手です。
まとめ
仕上げ磨きを怠ると、子どもの歯の健康を守るのは難しくなります。
また虫歯などの口内トラブルが多発すると、何度も歯科クリニックに通わなければいけません。
こちらは子ども本人だけでなく、親御さんにとっても負担になることであるため、毎日丁寧に磨き残しを落としてあげましょう。
もちろん、年齢に応じて子ども自身に正しいブラッシングの方法をレクチャーすることも大切です。