子どもが虫歯などの症状を患ってしまった場合、親御さんは子どもを連れて歯科クリニックを訪れようと考えます。
しかし、仕事や他の子どもの育児などの都合上、どうしても一緒に行くのが難しいというケースもあるでしょう。
ではこのような場合、子どもを一人で歯科クリニックに通わせても良いのでしょうか?
小児歯科への通院は親御さんの付き添いが必要?
未就学児など、まだ幼い子どもを持つ親御さんは、当然歯科クリニックへの通院に付き添うことになります。
一方、小学生などある程度成長した子を持つ方は、「一人で行かせても大丈夫なのでは?」と思うこともあるかもしれません。
結論からいうと、子どもを一人で歯科クリニックに通わせることは可能です。
しかし、基本的には付き添いが必要だと思っておいてください。
小学生くらいの子どもの場合、一人で通院させるとさまざまな不都合が生じます。
ここでいう不都合は子ども自身のものでもあり、親御さんにとってのものでもあります。
子どもを一人で歯科クリニックに通わせない方が良い理由4選
小学生くらいの子どもであっても、一人で歯科クリニックに通わせない方が良い理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・治療方針が決定できない
・想定外の治療になる可能性がある
・通院時の危険性がある
・他の患者さんに迷惑をかける可能性がある
各項目について詳しく説明します。
治療方針が決定できない
子どもの歯科クリニックへの通院に付き添うべき理由としては、まず治療方針が決定できなくなることが挙げられます。
歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりに合った治療方針を決定し、それに沿って治療を行います。
たとえ同じ種類の治療だったとしても、まったく同じ治療内容になることはほとんどありません。
また決定した治療方針や計画については、必ず患者さんに伝えなければいけませんが、そのとき子どもの患者さん一人だと、説明がうまく伝わらない可能性があります。
そのため、子どもはまだ心の準備ができていないにもかかわらず、治療を受けなければいけないなどの状況にもなりかねません。
親御さんが付き添っていれば、歯科医師の説明を理解し、子どもに対しても噛み砕いて伝えることができます。
想定外の治療になる可能性がある
子どもを一人で歯科クリニックに行かせると、親御さんにとって想定外の治療が行われることも考えられます。
例えば子どもを一人で歯科クリニックの定期検診に通わせたにもかかわらず、虫歯治療を受けて帰ってきたとしましょう。
このような状況になったとき、親御さんはどう思うでしょうか?
しかしこちらは考えられるケースであり、検診によって思わぬ歯の問題が見つかると、早急に対処しなければいけないこともあります。
もちろん、歯科クリニックから事前に治療を行う旨について確認されることもあります。
それでも、想定外の治療に親御さんが説明を求めるのであれば、最初から通院に付き添った方が良いです。
通院時の危険性がある
例えば初めて通う歯科クリニックの場合、子ども一人の通院では通院時に危険な目に遭う可能性があります。
こちらはまだ安全な通院経路が確保されていないからです。
親御さんと一緒であれば、できるだけ交通量の多い道を避けるなど、子どもに危険が及ばないようなルートを確保できます。
しかし小学生くらいの子どもは、まだそこまで徹底した危機管理ができないケースが多いです。
万が一通院時に事故に遭ってしまったら、「なぜ一人で通わせたのだろう」と、親御さんは強い自責の念を持ってしまうかもしれません。
他の患者さんに迷惑をかける可能性がある
子どもが一人で歯科クリニックに通う場合、待合室で騒いだり、走り回ったりと、他の患者さんに迷惑をかける可能性があります。
親御さんであれば、自身の子どもに対して厳しい言葉で叱ることができますが、歯科医師や歯科クリニックの従業員はそこまで叱れない可能性があります。
結果的に他の患者さんの迷惑になると、その歯科クリニックには通いづらくなってしまいます。
何歳から一人で通わせることができる?
問題なく歯科クリニックに一人で通わせることができるのは、最低でも中学生くらいからと考えておきましょう。
永久歯が完成する中学生くらいの子どもは、精神的にも大人に近づいていますし、小児歯科の対象から外れることも多い年齢です。
ただし初めて通院する歯科クリニックの場合、子どもが未成年のうちは親御さんも一緒に通うべきです。
また一人で通わせて良いかどうかは、歯科クリニックにも相談しておくことをおすすめします。
まとめ
小学生くらいまでの子どもを持つ方は、たとえ日中忙しくても、子どもの歯科クリニックに付き添うべきです。
そうしなければ、子どもにかかる負担が大きくなりますし、思わぬトラブルが発生する可能性も高くなります。
また、子ども自身が「一人で通いたい」というケースもあるかもしませんが、その場合も最初のうちは親御さんが付き添うことをおすすめします。
