小児矯正は、子どもの成長に合わせて行える治療です。
また虫歯や歯周病のリスクを減らしたり、子どものうちに悪習慣を改善できたりすることもメリットです。
しかし、子ども本人にやる気がなければ、正しく歯列を動かすことはできません。
今回は、子どもの矯正治療におけるモチベーションを維持する方法について解説します。
子どもの矯正治療におけるモチベーションを維持する方法6選
親御さんは以下の方法により、子どものやる気を引き出し、最後まで矯正治療を完了させるようにしなければいけません。
・矯正治療の必要性を理解する
・良い環境を整える
・しっかり褒める
・信頼できる歯科クリニックを選ぶ
・通院のサポートをする
・ご褒美を与える
各項目について詳しく説明します。
矯正治療の必要性を理解する
子どものモチベーションを保つには、まず親御さん自身が小児矯正の必要性を理解しなければいけません。
「どうして治療しなければいけないの?」と聞かれたとき、親御さんの知識が不足しては、質問に答えられないからです。
小児矯正によって歯並びが良くなることにより、健康な歯を保つことにつながりますし、子ども本人が自信を持つようになります。
また大人の矯正治療とは違い、子どもの場合は成長を利用できるため、スムーズに歯を移動させやすいです。
親御さんはこれらのメリットを理解し、しっかり子どもにその内容を伝えなければいけません。
良い環境を整える
子どもにとって良い環境を整えることも、矯正治療のモチベーションを維持するためには必要です。
矯正治療中、子どもはストレスを抱えることが多いからです。
例えば痛みや不快感などがある場合は、親御さんがそれを理解し、しっかりと寄り添って励ますことが大切です。
また矯正装置の見た目を気にする子どもに対しては、周りの人々からの励ましや理解を得られるように配慮することも重要です。
さらに学校や友人関係の中でサポートを受けられる環境をつくることも、モチベーション維持に役立ちます。
特にワイヤー矯正の場合は矯正装置が非常に目立ち、学校などでからかわれてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
しっかり褒める
親御さんは矯正治療を頑張っている子どもについて、しっかり褒めることを忘れないようにしましょう。
矯正治療中のストレスは、手間や制約が増えることでも増加します。
例えば、食事中によく噛んだり、矯正装置をしっかりメンテナンスしたりといったことが必要になります。
これらは子どもにとって非常に大変なことであり、それも長期間継続しなければいけません。
そのため、親御さんは「頑張ったね」「偉いね」という言葉を意識してかけ続けることが大切です。
「矯正治療を頑張ったら褒めてもらえる」ということがわかれば、子どものモチベーションは大きくアップします。
信頼できる歯科クリニックを選ぶ
親御さんは、子どもが矯正治療を行いやすい環境を整えることができますが、それにも限界があります。
そのため、信頼できる歯科クリニックを選び、歯科医師の力を借りることも大切です。
信頼できる歯科医師は、小児矯正の実績や経験が豊富であり、子どもに対して正しいアプローチで治療を提案してくれます。
また専門家ではない親御さんに対し、小児矯正のポイントや注意点を教えてくれる先生のような存在でもあります。
また小児矯正を行う場合、何度かその歯科クリニックには通院しなければいけないため、印象の良い歯科医師の方が積極的に通いやすくなります。
通院のサポートをする
先ほど子どもが小児矯正を行う場合、何度か歯科クリニックに通院しなければいけないという話をしました。
しかし子どもにとって通院は非常に億劫なものであり、遠ければ遠いほど通うのが嫌になって小児矯正へのモチベーションも下がります。
そのため親御さんは、できる限り子どもが通いやすい場所にある歯科クリニックを選ぶようにしましょう。
徒歩や自転車で通院できる距離であれば、子どもも通院や矯正治療のモチベーションを保ちやすくなります。
またどうしても遠方の歯科クリニックに行かなければいけない場合、送り迎えなどのサポートは必ずしてあげなければいけません。
ご褒美を与える
子どもが矯正治療を頑張っているとき、実際に歯が移動し始めたときなどには、なるべくご褒美をあげるようにしましょう。
例えばおもちゃやお菓子などを与えることにより、子どもには矯正治療における明確な目標ができます。
そのため、毎回欠かさずにご褒美をあげていれば、必然的にモチベーションは高まります。
ただしお菓子を与える際は、歯にくっつきやすいものなど、矯正治療に支障が出るようなものは与えないようにしましょう。
まとめ
子どもの歯の健康は、子どもの力だけでは十分に守れません。
親御さんのサポートがあって初めて、子どもは健康な乳歯や永久歯を手に入れることができます。
また小児矯正において、親御さんは優秀なモチベーターになることに徹しなければいけません。
そうすれば子どもは積極的に矯正治療に取り組みますし、歯の健康に対する意識が向上して、セルフケアなども行いやすくなります。