予防歯科とは、虫歯や歯周病などお口の病気になってから治療するのではなく、悪くなる前に予防をすることです。
お口の病気は、口腔内の環境を整えたり、食べ物への気づかいをすることによってほとんど防ぐことが出来ます。風邪を予防する為にマスクをつけたり予防注射を打つのと同じく、お口と歯の健康を守るために予防歯科の知識をつけましょう。
予防歯科とは、虫歯や歯周病などお口の病気になってから治療するのではなく、悪くなる前に予防をすることです。
お口の病気は、口腔内の環境を整えたり、食べ物への気づかいをすることによってほとんど防ぐことが出来ます。風邪を予防する為にマスクをつけたり予防注射を打つのと同じく、お口と歯の健康を守るために予防歯科の知識をつけましょう。
全部で28本ある歯の中で、80歳でご自身の歯を20本以上残そうという運動で、1989年(平成元年)より厚生労働省と日本歯科医師会が、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」という願いを込めてこの運動を始めました。
ご自分の歯が20本以上残っていれば、咀嚼力も問題なく好きなものを美味しく食べることができ、それに伴い体も丈夫でいられ、心身ともにいつまでも健康に過ごすことが出来ます。
日本では、歯医者には歯が痛くなったら行くのがほとんどですが、海外では痛みが出る前に予防で歯医者に行くのが一般的です。
歯科医院への通院目的を国別にまとめると、日本では「虫歯の治療」が66%に対し、アメリカやスウェーデンでは「歯の健康診断」が70%であることがわかっています。
このことから、日本の歯医者へ行く人は「治療」を目的とした人が多いですが、海外は「予防」を目的としていることがわかります。
実際、日本の75歳以上の人の歯は約10本に対し、歯科医療が19歳まで無料で受けられるスウェーデンでは、75歳で20本近く自分の歯を残している人が多くいます。日本は海外に比べると予防歯科の意識が低く、お口の中の環境が世界水準の中で低いと言えるでしょう。
歯石とは、プラーク(歯垢)が唾液の中でカルシウムやリンと結びついて、歯と歯の間や歯茎の間で固まった塊です。虫歯や歯周病の原因となります。
歯石は主に2種類あります。「歯茎の上に出来る歯石」と「歯茎の下に出来る歯石」があり、それぞれで原因が異なります。
「歯茎の上に出来る歯石」は、歯の裏側から出る唾液とカルシウムが結びつくことによって塊のようになって出来ます。歯の表面に出来るので、比較的除去しやすいです。
「歯茎の下に出来る歯石」は、歯と歯茎の間から染み出る浸出液というものとカルシウムが結びつき固まって出来ます。黒っぽい色をしており、歯茎の下にあるので除去するのが難しく痛みもあります。
歯石取りの理想的な頻度は3ヶ月に1回です。これは、予防先進国のスウェーデンで奨励されている予防効果の高い受診間隔です。3ヶ月に1回は行けなくても、最低で半年に1回は行くことをおすすめします。
毎日の歯磨きを丁寧に行っていても、誰でも磨き残しはどうしても出てきてしまいます。とくにアジア人は、欧米人と比べて歯が丸みを帯びていて凹凸が多く、磨きにくく歯石を残しやすい歯列になっています。
その為、歯科衛生士によるクリーニングを定期的に行えば、虫歯や歯周病などの口内トラブルを予防することができ、お口の中がスッキリして心地よい毎日を送ることが出来ます。
「歯石が溜まりやすい」「虫歯になりやすい」と感じている人は、定期的にクリーニングすることをおすすめします。
また、「ちゃんと歯磨きをしているのに虫歯になる」と感じている方は、正しく歯が磨けていないのかもしれません。そういった方々の為にも、正しいブラッシング指導を、実践を交えながらお伝えします。
歯は、一度失ったら二度と戻りません。たとえば、虫歯になって歯を治療し完治したとしても、歯を削ったり神経を抜いたりするので元々の健康な歯に戻ることは二度とできないのです。
それに加え、治療した歯は元々の歯より強度が弱くなってしまう為、治療が何度も必要になる場合があり、治療を重ねるたびに歯の耐久性もどんどん低くなっていくという負のスパイラルに陥る可能性があります。
予防歯科で定期的にお口の状態を見てもらい虫歯や歯周病を防ぎ、ご自分の歯を健康のまま維持していきましょう。
もし虫歯になったとしても、定期検診で早期発見できれば早くから治療を開始することができます。
虫歯や歯周病などのお口の病気の発見が遅れると、細菌は日に日に増え続けるので、痛みに我慢できず歯医者に行ったら成す術もなく抜歯するしかない・・・ということも良く見られるケースです。
「定期的に歯医者に行くなんてお金がかかるのでは?」と考えている方も多いと思います。
実際、歯が痛くなってから歯医者へ行く時にはすでに大きな虫歯になっている可能性があり、治療費にも通院回数にもお金や時間を割くことになるかもしれません。
それに対して定期検診は、費用はその都度かかりますが、お口の病気にはかからず、ずっと健康でいることができ、長い目で見た時に治療の費用を抑える効果があります。
定期的にお口の中をきれいにしてもらうことを「未来の自分の健康」に投資すると思えば、経済的にも心身的にもストレスなく過ごすことができるでしょう。
歯科衛生士によるスケーリング(歯石取り)を行なっています。スケーラーという器具を使い、歯垢や歯石を取り除きます。
プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略で、スケーリングの後に電動歯ブラシのような物で歯の表面にこびりついている汚れを落とします。
その後に、フロスや歯間ブラシを使って歯の間の汚れを落とします。最後にフッ素塗布して終わりです。お口の中全体を隅々までお掃除してきれいにワックスがけをする、というイメージです。
毎日効果的に予防歯科を実践していただく為に正しい歯磨き指導「ブラッシング指導」を行なっています。
虫歯になったら治すのは歯医者さんですが、虫歯にならないように気をつけることが出来るのは患者様ご自身です。セルフケアの質を高めて、毎日健康なお口で快適に過ごしていきましょう。
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