親知らず

親知らずについて

親知らずとは?

親知らずとは、永久歯の1番奥に生えている歯のことです。先天的に生えない方や、生えていても歯茎の中に埋まったままの方もいるので、全員が生えているわけではありません。

基本的にはお口の中に存在していても問題はありませんが、親知らずの生え方によっては、虫歯や歯周病などのトラブルを起こす原因となることもあります。

親知らずとは

なぜ親知らずは生えるの?

親知らずについては、人類の歴史が大きく関わっています。

大昔は、木の実や動物の生肉などの硬い物が食事の中心だった為、食べる時によく噛むことが必要でした。その為、昔の人は顎の骨格上、親知らずが生えるスペースが十分にあり、親知らずは硬い物を噛み砕く為に必要な役割でした。

一方、現代は昔に比べると、圧倒的に柔らかい物を幼少期から食べることが多くなり、それに伴い、よく噛むということが少なくなりました。それにより、顎に力を入れる習慣が薄れたことによって顎が十分に発達しなくなり、親知らずが生えるスペースが無くなり、生えないまたは傾いたり歯茎の中に埋まって生えている、というケースが多いのです。

このように親知らずは、昔の人が生き抜く為の食事に必要だった歯の名残が現代でも根強く残っている、ということになります。

親知らずの問題点

虫歯・歯周病

親知らずが斜めに生えて歯茎の中に埋まり、親知らずの頭の部分だけが見えている状態の親知らずは、歯磨きの際にとても磨きにくく汚れが溜まりやすい為、親知らずだけでなくその手前の歯までが虫歯や歯周病になる恐れがあります。

親知らずが原因で虫歯や歯周病になると、顔までが腫れてきてお口が開きにくくなったり、喉が痛くなったり、細菌が血中に入り込んでしまうと首や胸部にまで広がり命の危機にさらされることもあります。

不正咬合

日本人は世界的に見て顎が小さく、顎の骨に余裕がない場合が多いので、顎が細くなり歯並びが悪くなっているケースが多く見られます。それに加え親知らずが生えていると、噛み合わせが悪くなりさらに歯並びが悪化する可能性があります。

親知らずは抜かなきゃいけない?

親知らずは必ず抜かなければいけないのでしょうか?実は、必ずしもそうではありません。

先程説明した通り、親知らずが原因で虫歯や歯周病になる可能性がある場合は抜いた方が良いですが、悪さをしない親知らずもいます。

正常に生えていて痛みが無い場合、十分に歯磨きができている場合、将来的に利用する可能性がある場合、または親知らずの根っこが顎の大きな神経と隣接している為に親知らずを抜くこと自体がリスクになる場合は、経過観察ですぐに抜歯はしない、と判断することもあります。

ですので、「親知らずは必ず抜くべき」では無いことをご理解いただきたいと思います。

当院の
親知らずの抜歯の特徴

痛みに配慮した麻酔方法

当院では、痛みに配慮した麻酔方法を徹底しています。

治療中はもちろん、麻酔の針を刺す時の痛みにも最大限配慮し、麻酔に恐怖を感じている方には「塗る麻酔」という処置をし、少しでも患者様に痛みを感じさせない治療を施しています。

腫れにくい

抜歯後は、多少腫れは出てきてしまうものであり、腫れの程度は年齢や生活習慣により個人差がありますが、抜歯時間が短い、または抜歯中に切開や細胞を傷つけることが少なければ少ない程、抜歯後の腫れは少ない傾向にあります。

「歯を抜いた後に腫れにくい」ということは、「抜歯が上手い」ということに直結すると言っても過言ではありません。

予約が取りやすい

当院では、ホームページからのご予約を24時間体制で承っています。

また、急患の患者様をお断りしていません。患者様ひとりひとりに向き合いたい為、少しでも早く痛みを無くしたいと思っている患者様のお気持ちに寄り添いたいと思います。

そして、平日にお仕事が終わってからや、休日にご来院できるように、診療日時や時間も出来るだけ患者様に合わせていきたいと思っています。

親知らずの抜歯の流れ

親知らずの生え方による
難易度

親知らずの生え方

親知らずは、永久歯の中で1番最後に生えてくる為、生える場所が不足し位置異常を起こしやすく、傾いて生えたり、歯茎に埋まったまま生えたりすることがよくあります。

そのような親知らずは、一度にズボッと抜くことが難しく、親知らずを細かく分解させて抜いたりとても難易度が高く、歯科医師の高度な抜歯技術が必要となります。歯科医師の技術によっては根っこの部分が残ってしまい、後々も痛みが残る場合があります。

親知らずの生え方

費用

親知らずの抜歯は保険適用内で行えます。親知らずの生え方の状態により費用は異なりますが、抜歯前の検査も含め5,000〜9,000円程です。

親知らずの抜歯のリスク

親知らずの抜歯の1番のリスクは、下顎の親知らずの場合だと、「下歯槽神経」という顎の横にある大きな神経を傷つけてしまい、味覚障害になったり、下唇が麻痺するなど日常生活に支障が出てしまうことです。

上顎の親知らずの場合だと、「上顎洞」という鼻と繋がっている空洞を突き抜けてしまい、鼻水が喉に流れ出たり、上顎洞炎になる可能性があることです。

親知らずが下歯槽神経・上顎洞と近い、または隣接しているかどうかは、レントゲンやCTでほぼ把握でき、抜歯をするかしないかの大きな判断材料になりますが、歯科医師の技量によっては診断を見誤ったり、抜歯中に力を入れすぎて神経を傷つけてしまうこともあります。

歯科医師全員が抜歯を得意としている訳では無いので、親知らずの抜歯に評判がある歯科医師選びをすることが重要です。

親知らずの抜歯に関する
よくある質問

Q.どんな時に親知らずが痛くなりますか?

A.親知らずが痛むのは個人差がありますが、身体が成長するにあたり顎が発達してきて親知らずが歯茎を突き破って出てくる時や、下歯槽神経に触れ出すことが原因で痛みを感じ始めます。また、親知らずや隣接する歯が虫歯になったり、疲労が溜まるとリンパが腫れ、親知らずがリンパによって圧迫されて痛むということもあります。

Q.抜歯は何分で終わりますか?

A.親知らずの状態により抜歯時間は異なりますが、正常に生えている親知らずの場合だと約15分、それ以外の場合でも30分以内には終わります。

Q.親知らずがまた生えることはありますか?

A.何らかの理由で残された根の先が押し出されて出てきたり、ごく稀にもうひとつ小さい親知らずが見つかる場合などはありますが、基本的に親知らずは抜いたら生えてきません。

Q.親知らずの抜歯前の注意点はありますか?

A.抜歯後だけで無く、抜歯中にも患者様には心身ともに少なからずストレスがかかりますので、十分に体調を整えてからご来院ください。

Q.親知らずが虫歯になると抜歯は難しいですか?

A.親知らずが虫歯や歯周病になると、麻酔が効きにくくなる場合があり、患者様の負担が大きくなってしまう可能性があります。また、痛みや腫れが引いてから抜歯しないと細菌による感染症を起こしてしまうこともあるので、親知らずを抜歯するタイミングが限られてしまうというデメリットがあります。

抜歯の注意点

抜歯後

抜歯直後は、10分ほど清潔なガーゼを優しく噛み、止血を行います。帰宅後は、激しい運動や飲酒、喫煙、湯船に長時間浸かるなど、血液の循環が良くなるようなことはご遠慮ください。

また、激しいうがいや抜歯部分の歯磨きはドライソケットの原因となってしまいます。血が固まることにより細胞が新しく作られて治りが早くなるので、抜歯した部分から多少血が出ていても慌てず、そっとしてあげましょう。

抜歯後

ドライソケット

ドライソケットとは?

抜歯した穴が露出したままになり、骨に細菌感染が起きている状態です。激しい痛みが伴います。

ドライソケットの怖さ

ドライソケットになると、激しい痛みを伴い抜歯の治りが著しく悪くなります。夜眠れない程の痛みに苦しみ、頭痛や発熱が発症する場合もあります。

アフターケアについて

当院では、治療後のアフターケアもしっかりと対応しています。抜歯後も痛みが続いたり、不安なことがありましたら、お気軽にご相談、ご来院ください。

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